硝酸態窒素残留の問題
有機野菜、自然栽培に興味がある方なら耳にしたことがあると思います。
この硝酸態窒素の残留が問題で進んでいるEUでは濃度の基準値が設けられていて超えたものは出荷できません。日本はまだまだ遅れていて半数以上の人は聞いたこともないと思います。
硝酸態窒素とは
植物の三代栄養素に窒素、リン酸、カリウムがあります。その中で窒素は植物の葉や茎が成長させるのに大切とされています。大気の8割を占めているあの窒素です。しかし植物は窒素をそのまま吸収することができません。なので微生物の力を借りてアンモニア態窒素、硝酸態窒素へと変化したものをやっと吸収できます。
この硝酸態窒素が問題で植物はあればあるだけ吸収しようとします。肥料をあたえすぎて硝酸態窒素の濃度が高くなった植物を調べると、草丈の割に軟弱です。さらに、アミノ酸やタンパク質を狙い、虫が集まりやすく なります。だから、農薬が必要になってくるわけです。「虫がつくのはそれだけ美味しいから」というのは詭弁で、過剰な肥料分が虫を大量発生しやすくしているのです。
この肥料をあたえすぎてたくさん吸収した硝酸態窒素が使い切らないで野菜に残留し、これが人間に悪影響をあたえるといわれています。酸欠症をおこすとか、発がん性があるとか。赤ちゃんがが高濃度の野菜を食べて死亡したケースもあります。
硝酸態窒素は野菜にとっては成長するのになくてはならないもので人間にとってはないほうがいい。
では農家として野菜を育てる者としてどうすればいいのか。
肥料を野菜が健康に育つ必要最低限にとどめ、できるだけ硝酸態窒素を残留させないような栽培をしなくてはなりません。
少なすぎても多すぎてもだめ。しかし今スーパーで出回ってるほとんどの野菜は必要以上の肥料をあたえ大きくして寄ってくる虫を農薬で防除して、見た目のきれいな野菜をつくっています。それは大多数の消費者が見た目が大きくてきれいな野菜を望んでいるからだと思います。
なのできれいで大きな野菜を育てるために農薬と化学肥料を使うことが悪いことだとは思いません。多くの人が望んでいる、それにこたえているだけなのですから。硝酸態窒素が気になる人はできるだけ葉の色が濃すぎないものを選びましょう。濃度が濃いと葉の緑も濃くなりやすいです。あと、食べて苦かったりえぐみあるのは硝酸態窒素の影響だといえます。
いろいろな農家が集まると言い争いになることがよくあります。
農薬は危険だ。いや、虫食い野菜は毒を出しているからもっと危険だ。肥料も危険だ。
みんなそれぞれプライドを持って野菜を育てているからこそだと思いますが。
どのな農法でもいいと思います。慣行栽培でも、有機栽培でも自然栽培でも、無肥料栽培でも。
一番大事なことは、自己満足で育てるのではなく、食べる人を考えて求めているものを提供すること。プロなのですから。食べる人のこと考えないで自己満足なら家庭菜園やってろって話です。
話がそれました。
硝酸態窒素が気になる人はできるだけ葉の色が濃すぎないものを選びましょう。濃度が濃いと葉の緑も濃くなりやすいです。あと、食べて苦かったりえぐみあるのは硝酸態窒素の影響だといえます。
当ファームでは有機肥料は使用しています。なので、少量の残留はありますが、硝酸態窒素の濃度を測れる機械でほうれん草、小松菜などの溜め込みやすい野菜は定期的に測っていてEUの基準値は大幅に下回っています。できるだけ野菜が健康に育つ分だけの肥料をあたえるようにしています。
結局、慣行栽培でも有機栽培でも農家によって全然違います。なので気になる人は信用できる農家から買うのが一番だと思います。
農家も消費者が選択できるようにもっと栽培をオープンにしていかなければならないですね。
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簡単にいえば、宅配業者はファミリーレストラン。気軽に入れて、無難だけど安定した品質が魅力です。
一方、小さな農家は地元密着こだわり洋食店。ちょっとクセがあり万人受けしないかもしれないけど、そこにしかない強いこだわりが魅力です。
もしあなたが、こだわり洋食店に魅力を感じるなら、ぜひ当ファームの野菜を食べてみてください。ぴったり合うかもしれませんよ。